![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=257x1024:format=jpg/path/s778f26473f922bf6/image/i8fc0f78c5d8ab700/version/1470197519/image.jpg)
りんごの断面を描く過程で
新たな発見がありました。
リンゴの実の下の部分を観察していると
乾燥した雄蕊っぽいものや
緑っぽい平たいものが重なっているのを見つけました。
実の下に花が咲いていたのだろうか?
だとしたらリンゴの実とは、何が膨れているのだろう???
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=331x1024:format=jpg/path/s778f26473f922bf6/image/idce5ba8a8d38b3ef/version/1470542053/image.jpg)
ベランダで育てたプチトマトは
軸(果梗かこう)があって、萼(がく)があって、
実があり、おしりはつるんとしていた。
いかにも、花が終わって、実がなるという感じ。
これに対し、リンゴは、軸(果梗かこう)があって、
実があって、おしりに萼っぽいものがある。
どうも順番がおかしい。
![言葉ではわかりづらいので、リンゴの花の簡略図を描きました。](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=331x1024:format=jpg/path/s778f26473f922bf6/image/ia28bade0197f60ad/version/1527126834/image.jpg)
あらためて調べてみると・・・
萼の下にある花床が子房全体を包み込み
その後、花床が肥大化し果肉となっているのが
リンゴだということ。
つまり、子房と、花床の2重構造で、
おいしく食べているのは花床という場所だ。
ナシも同じ仲間で、
こういう子房と萼の位置関係を子房下位というらしい。
トマトは花床や萼の上に子房があるので
子房上位というらしい。
果物で言えば、柿もそう。
食べているのは、肥大した子房である。
しかし、半世紀近く生きてきて
何度となくリンゴを食べてきて
萼と実の位置関係を一度も意識したことがなかった。
花床なんて単語を今まで使ったことがないけれど
リンゴの構造を理解するには、避けて通れない。
ボタニカルの教室に行くと
先生を初め植物に詳しい先輩方のお話には
私の知らない植物用語が時々登場する。
成長過程の特徴や
それぞれのパーツの持つ機能が違うのだから
細分化した名称を用いざるを得ないというわけだ。
リンゴの断面を描いて以来
スイカを見ても、キュウリを見ても
ひっくり返しておしりを見てしまうのである。
そしてなによりも、来年の5月にはリンゴの花を見に行きたい。
2016.8.3