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ヒアシンスを描く4 ディテイルを描く

 

全体のアタリがバランスよく取れたら

いよいよ、個々の花の特徴を

描きこんでいきます。

 

このあたりから、虫眼鏡や

PCでの拡大画像を活用していきます。

 

花の特徴や醸し出す雰囲気を

つかもうと思うと

普通に見るだけでは限界があるので

拡大して、理解するようにしています。

 

また、本番のデッサンの横にも

花の構造を描いたりしていますが

自分が理解するために

更に備忘録として

気づいた特徴や調べた内容などは

残すようにしています。

 

この作業をしている時に

大体、目から鱗のような経験があります。

 

大雑把に見ていたなぁ・・・とか

知っているようで知らなかった・・・とか

色々な発見があるのです。 

 

また、図や言葉で説明することによって

自分自身の理解度が深まり

この後のデッサンがうまくいくような

気がしています。

 

構造を理解すると

『なぜ、こんな風に見えるのか』という裏付けがとれて

始点や終点を間違わなくて済みます。

 

なんとなく描いて

肝心なところが曖昧になってしまったり

構造的に不自然になってしまうことは

よくあることです。

 

最初は『絵を描くこと』と

『そのものについて調べる』ということを

つなげて行うことがちょっと面倒だったりもしましたが

いい加減にしてしまったところは

完成間近に後悔することが多いです。

結局は、ちゃんと理解していた方が

近道だったりするんですよね。

 

図鑑のようなモノを描こうとは思っていないのですが

私の感じる美しさの大きな要素には

瑞々しさや、伸びやかさがあるような気がしており

美しさの根源を解明したいという気持ちが強いです。

 

何に美しさを感じるかは人それぞれですが

その部分を掘り下げると

その人らしい絵になるような気もします。

 

 

 

2021.4.29